ソーセージを欲しがる犬は多いようですが、ソーセージは犬に与えてはいけない食べ物の一つです。
ソーセージには、犬が中毒症状を起こすような成分は含まれていませんが、摂取し続けると肥満や健康被害のリスクが高くなるためです。摂取量によっては、癌のリスクが上がる場合もあります。
「魚肉ソーセージなら健康に良さそうだから、犬に与えても大丈夫なのでは?」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、魚肉ソーセージも犬には与えるべきではありません。
今回は、犬にソーセージを与えてはいけない理由について、詳しく解説したいと思います。
犬にソーセージを与えてはいけない理由1:塩分が多い
ソーセージには塩分が多く含まれているため、犬の体に良くありません。
ソーセージには豚や牛の肉を使った一般的なソーセージと魚のすり身を原料とする魚肉ソーセージがありますが、どちらも塩分が多く含まれています。
例えば、魚肉ソーセージの塩分量は次のとおりです。
1本75gあたり約1.3g
体重1kgに対し1日0.24g
犬が摂取して良い塩分量は体重1kgに対して1日に0.24gなので、ソーセージを食べるとすぐに1日に摂取して良い塩分量を超えてしまいます。
ソーセージ以外の食べ物も犬にとっては塩分の摂りすぎになってしまうものがほとんどですので、基本的には与えないようにしましょう。(ロースハム、生ハム、ベーコン等もNG)
なお、犬が塩分を過剰摂取した場合、次のような症状や疾患が表れる場合があります。
- 皮膚の痒み
- 大量に水を飲む
- 腎臓病
- 高血圧
- 糖尿病
- 心疾患
- 心不全
人間と同じように塩分を摂取し続けると、命に関わる病気を招く恐れもあります…。犬が可愛いからこそ、人間の食べ物は与えないように心がけましょう。
ボクたちの身体には塩分はそんなに必要無いから、欲しがっても与えないでね!
犬にソーセージを与えてはいけない理由2:肥満
これはソーセージに限ったことではありませんが、ドッグフード以外のものを与えすぎると、肥満になってしまったり、ドッグフードを食べなくなることもあります。
ドッグフードを食べなくなると栄養が偏りがちになりますので、長期的にその状態が続くと、健康被害のリスクも高まってしまいます。
犬にはドッグフードと水を与えるのが基本です。
犬に与えても良い食材を使った手作りご飯やおやつでしたら与えても構いませんが、ドッグフードの代わりとして与えるのではなく、たまにご褒美として与える程度にしておきましょう。
基本はドッグフードと水だけで十分なのよ
犬にソーセージを与えてはいけない理由3:癌のリスクが上がる
人間にも言えることですが、加工肉を摂取しすぎると大腸ガンのリスクが上がることがわかっています。
2015年10月に世界保健機関(WHO)の傘下である国際がん研究機関(IARC)が発表した「赤肉・加工肉のがんリスク」の調査結果では“毎日50gのベーコン等の加工食品を摂取すると、大腸ガンになる確率が18%まで上がる”と言われています。
「ソーセージを食べたら癌になる」というのは極論だと思いますが、加工肉を毎日摂取するのは人間にとっても、犬にとっても、あまり良くないようです。
危険かもしれないものは食べないのが一番だよね
犬にソーセージを与えてはいけない理由4:アレルギーがある場合も…
犬によってはアレルギーがある場合があります。
これはソーセージに限ったことではありませんが、アレルギーがある犬は少量でも摂取すると危険な場合がありますので、注意が必要です。
動物病院でアレルギー検査を受けるといいわよ
犬用ソーセージなら与えることができる
前述のとおり、人間用のソーセージは犬に与えるべきではありませんが、犬用のソーセージなら与えることができます。
とは言え、犬用であっても、与えすぎると健康を害する恐れもありますので、たまに与える程度にしましょう。
また、ドライソーセージの場合、喉に詰まってしまう恐れもあるので、特に子犬や老犬に与える際は注意しましょう。細切れにしたり、ふやかして柔らかくしてからあげるなど、工夫が必要です。
まとめ:犬に人間用ソーセージはNG!与えるなら犬用ソーセージがおすすめ
犬に人間用のソーセージを与えることはできません。
中毒症状が出るような成分は含まれていませんが、長期的に与え続けると健康被害を招く恐れがあります。
犬にソーセージを与えてはいけない理由は次のとおりです。
- 塩分が多い
- 肥満
- 癌のリスクが上がる
- アレルギーがある場合も…
どうしても犬にソーセージを与えたい場合は、犬用ソーセージを与えるようにしましょう。ただし、犬用ソーセージであっても、与えすぎないように注意が必要です。
ただ、食事は健康な体を維持するためだけではなく、人と同じように犬にとって食べること自体が楽しみの一つでもあります。
そのため、基本的にはドッグフードと水のみを与えるべきですが、たまの楽しみとして、ドッグフード以外の食べ物・飲み物を与えても構いません。
ドッグフード以外の食べ物・飲み物を与える際は、犬が食べられる物なのかということはもちろんのこと、適切な与え方を守った上で与えるようにしてください。また、事前に獣医師と相談することを推奨します。